作文教室 AIに任せればいいの?

作文はAIに頼れば済む……?

 AIを使って簡単に人間の書く文章を作成できる時代になりました。それなのに、「文章の書き方を習う必要があるの?」と思うかもしれません。脳は楽をしたがると言いますから、わざわざ自分で考えて文を作るのは面倒な作業です。子供の時代から、脳を使わないでAIを使って文章を作ることに慣れてしまうと、成長した時に自分で考えて文章を作ることができなくなっている、ということがあるかもしれません。

 子供たちが高校生や大学生になる頃には、AIは現段階よりさらに洗練された文章を生成することができるようになっているでしょう。ただ現在、言われていることは、AIは、その人だけの体験や経験、感動といった心の動きを表現する文章を生成することはむずかしい、のだそうです。つまり、どの人の提出する文章も素晴らしく上手だけれども、どれも画一的で個性がないと見なされてしまう可能性があるということです。
 

 子供たちが大学入試や就職の志望理由書など「自分の価値」を売り込む文書を作る時が来たと、想定します。この時、子供たちはAIなしで文書を作成できるのでしょうか。AIを使った文書は、果たして高い評価を得ることができるのでしょうか。現在、GPTZeroのようなAI作文を検出するさまざまな技術が出ているので、数年後には、AI作文に制限がかかる可能性もあります。

 日本より数年先にトレンドが現れるといわれているアメリカでは、AI作文の対抗策として、大学や高校では、学生に教室内で原稿をコンピューターの使用を監視・制限するブラウザを使って書かせるところや、小論文を手書きで書かせるところも増えているようです。人の手による作文はなくならない、むしろますます重要視されているのです。

 

AI作文

 それでは、AIに頼らないで、自分で考えて文を作る癖を身に付けるには、どうすればいいのでしょうか?
 どうしたら、イヤイヤ意識を持たずに作文ができるようになるのでしょうか?

 作文教室がそのお手伝いをします。学校の宿題に出される作文が苦手、嫌いというお子さん、作文がどうしてもうまく書けないというお子さんに寄り添って、できるようになるまで指導します。

 

「自分の気持ちを伝える作文から練習」

 教室では、「自分はこう感じて、こう考えている」という自分の意見=自分の主観をまとめる力をつけることを主眼に置いています。

 そのためにまず必要なことは、子供たちが感じていること、考えていることを、対話を通して拾う作業になります。いきなりテーマを与えても、文章が書けるわけではありません。自分の気持ちや考えなど伝えたいことがあるから、文章にできるのです。そのために、子供たちとの対話から授業を始めます。

 子供たちとの対話を通して、○○して笑った、○○して腹を立てた、というその時の心の動きを自分の言葉で語ることで、さまざまな感情や考えを思い出して拾い集めていきます。それが書くことのテーマになります。
 話すことが苦手というお子さんもいることでしょう。話すことはささいなことでいいのです。「今日の給食は何がおいしかった?」、「今日、何か笑ったことある?」。日々の些細なことからどんどん話を進めて、子供の感情の記憶を掘り起こしていきます。子供がもっと話したい、先を語りたいと思ったところでストップ。話の続きは、作文に書いて伝える、ということを毎回くり返します。

 

 国語でよくある、そのとき作者はどう考えたか、という客観的な意見をまとめるのは、主観を表現できてから、次のステップになります。

 

 絵本や写真を見て話を紡いでいくこと、それぞれが選んだ単語を使ってグループで文を作ることなど、毎回テーマを子供たちの興味に合わせて変えていきます。

 ご質問があれば、ご遠慮なくお問い合わせください。