英語教育に必要な基本は? 発音?

日本人が英語を話すとき、ネイティブスピーカーのようにきれいな発音ができることよりも、大切なことがあると考えています。

 

1.はっきりと声を出すこと。Speak Up. Clear Voice.

2.相手の目を見て話すこと。Eye Contact

 

この2つは、日本人が苦手とするコミュニケーションスキルかもしれません。一つは、日本語の特性もあるでしょうし、相手の目を見ることの大切さを子供にあまり意識して教えないから、でもあるかと思います。

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あくまでも、今書いていることは、私が経験を通して、また学問を通して理解している範囲でのお話しです。

米国人でも、相手の目を見て話さない大人も子供もいます。親は、子供に常に「目を見て話しなさい」と注意しています。英語圏では、目を見て話さない人間に対して、信用がおけない人と考える文化があるからだと思います。よく欧米人から、「日本人は相手の目を見て話さない、何を考えているかわからない」と聞きます。それに加えて、日本人は小さな声で英語を話すので、外国人にとって、日本人が何を考えているか余計わからなくなるかもしれません。

そのことに気づかせてくれたのが、私の米国人の親友でした。

「Speak Up! 自信がない人と思われて相手にされないから、はっきり声を出して話さないとダメ」と当時20歳の私に注意して、私がはっきり声を出すまで、言い直させたのです。

彼女は、3歳の時に移民として米国に渡り、小学校1年生まで英語をぼそぼそ話していたら、誰も理解してくれず、先生にSpeak Upと教わったと話してくれました。

 

また、もう一人の米国人の友人は、飛び級をして博士号を持つほど優秀な移民の女性でしたが、コンサルティング会社のトップとして米国人を束ねる立場になり、「訛りのある英語だけと、弱弱しい声で話すと、部下にバカにされて誰も後についてこないから、わざと声を低くしてはっきりした大きな声で話す」と話していました。大きな声ではっきり話す人は、「自信のある人」というのが文化的価値観にあるからなのです。

 

簡単な短い文章であっても、はっきりとした声で、相手の目を見て話せば、相手もあなたのことを聞こうとしてくれます。また、身振り手振りを交えて伝えようと思う気持ちも、英語だけでなく外国語を学ぶうえで大切なことだと思うのです。

英語の読み書きの前に、声の出し方を学ぶこと、基本的なことを子供たちに教えることも大切かと思います。

たまたま今日(2月4日)読んだ朝日新聞の教育欄で、それを実践している長野県野沢温泉の学校の話が載っていました。年間11万人の外国人(6割がオーストラリア人)が訪れるこの町では、幼保小中一貫で英語教育を導入しているそうです。子供たちが外国人を前にしても、物怖じしないで、片言の英語でも話しかける様子が書かれていました。なぜ子供たちが尻込みしないのか? そのヒミツは、学校で毎回子供たちに教えること、

Big Voice (大きな声で)

Gestures (身振り手振りで)

Clearly (はっきりと)

Eye Contact (視線を合わせて)

も関係していると思いました。

この記事を読んで、この基本こそ大切なことだ、と益々感じています。

主催する子供たちのワークショップでは、そういうコミュニケーションスキルにも注意してできればと思っています。