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ロボットプログラミング教育~米国では

ロボットプログラミング

米国の大手書店の子供コーナーに行くと、目にするのが、「ロボットのプログラミング」*キットだ。色々な種類のプログラミングキットが、棚を占領するように山積みになって売られている。子供たちが夏に通うサマープログラムでも、ロボット・プログラミングのワークショップは欠かせないプログラムで、とても人気の講座だ。プログラミングを通して、論理力や思考力を養うだけでなく、数学や科学、エンジニアリングの力が身に付くと言われているから、米国でも、プログラミングを小さいうちから子供に習わせようと思う熱心な親が多い。米東部タフツ大学コンピュータサイエンス(CS)学部の調査によると、子供にとって発達段階に合った道具を与えれば、5歳からプログラミングを学習することは可能だという。

米国のコンピュータプログラミング教育を推進する民間団体の調査によると、保護者10人のうち9人の割合で、子供にコンピュータサイエンス(ロボット・プログラミングが入る)を学ばせたいと思っているというデータもある。コンピュータサイエンスを専攻した学生が社会人になった時に稼げる収入は、平均的な大学生の収入の4割増し。しかも2018年までには有望な専門知識になると言われているため、親は子供の将来のキャリアにつながると考えるようだ。米国の親も、日本の親と、教育への熱心さは変わらない。おそらく、日本の社会も、数年後には米国と同じようなキャリア志向になると思う。

グーグルやアップル、フェースブックと世界的なIT企業のある米国は、プログラミング教育の最先端と思うかもしれない。実は、プログラミングを含むコンピュータサイエンス(CS)が、小学校や中等機関では実施されていないところが多いのが実情だ。そのため、オバマ大統領は2016年1月、「全ての学生に仕事に役立つ実践的コンピューター科学と数学のクラスを導入する」ことを決定し、コンピュータサイエンスを小中学校レベルのコア科目とし、担当教員の専門的能力開発を支援する教育制度改革案を承認し、CS教育を推進している。実質上、教育方針は州法によって決定され、また学区によって教育予算も異なるために、プログラミング教育を実施していない学校もかなりある。全米53州のうち、実施している州は32州で、学校4校のうち1校しかコンピュータサイエンスを教科として設けていないというデータも発表されている。

米国では、学校や自治体がプログラミング教育を牽引するというより、民間の団体が企業の支援を受けてプログラミング教育を定着させようとする動きが加速化している。しかも、無償で子供たちや教育関係者がプログラミングを学べるようにシステム化されているところが、凄い。代表的な団体が、コードだ。日本語でもプログラミングを学べるので、ぜひhttps://code.org/にアクセスしてみて。

 

私も小規模ながら、6月11日に小学生~中学生を対象とした「英語で学ぼうロボット製作」と題したワークショップを主催した。東工大、お茶ノ水女子大、青学などの学生団体とのコラボ企画で実現したワークショップには、小学1年生~中学3年生まで36人が参加。それぞれチームで作ったロボットでレースを競い合い、こちらの予想をはるかに超えてすごく盛り上がった。

次回は、11月20日午前、東工大で実施します。ご興味のある方はご連絡ください。

 

*4~7歳向け:KIBO ロボットにブロックをつないで指示を与え動かす玩具

*対象すべての年齢: 

・Dash&Dot スマートフォンタブレットのアプリケーションとつないで動かす小さな目玉の形をしたロボット

Lego Mindstorm

 

(NY Times, Sep.272014, Education News 2015